ウッディー&ラディー チッチー ピンキー プーリー リッキー ロングマットのORIMITSU
           
         
牧草情報

 
 
 
 
 
 
 牧草とは家畜の飼料として栽培される草といわれますが、野生のものもあり、その種類は数10種に及びます。大部分はイネ科(チモシー、オチャード、ライグラスなど)マメ科(アルファルファー、クローバーなど)に属します。
 
 酪農牧場などでは刈り取り直後の生の牧草(fresh forage)を使用しますが、殆どは天日乾燥され、長期保存に耐えうる干し草、乾牧草(hay)として一般に使用されています。
 
 では、イネ科を代表し牧草の王様とも言われるチモシーヘイマメ科を代表するアルファルファー(ルーサンとも言う=英読み)について説明しましょう。
 
   
チモシーヘイ
 ヨーロッパを原産地として、各国に広まりましたが、冷涼な気候を好み、温暖地域の場合には海抜1000米以上の高地に適します。日本の場合は北海道であり、米国の場合はワシントン州を中心とする西部諸州です。この牧草の最大の特長は栄養素のバランスがとれていると同時にイネ科牧草の中では最も香りが良く、多くの草食動物に優れた嗜好性を有する多年性の牧草であります。
 競走馬用酪農用チモシーヘイは昭和48年頃までは殆ど北海道産に依存していましたが、昭和54年より特殊燻蒸を条件に米国より本格的に輸入されるようになりました。その後米国産は高品質が認められ、急速にシェアーを伸ばし今やその地位は北海道産にとってかわりました。
米カリフォルニア州
エレンスバーグ
 米国産チモシーヘイの主な生産地はシアトル市の東250kmに位置するエレンスバーグです。海抜500m、三方小高い丘に囲まれ、6月中旬から7月の刈り取り時期になりますと殆ど降雨なく、晴天のもと乾燥した風が草地の上を吹きぬけます。海に面し湿度の高い北海道とは悔いながら気候条件が相当に違います。この晴天と風の力により乾燥日数が短く、そのため香りの良い緑色の、嗜好性に富んだ乾牧草が収穫されるわけです。
※写真(上): 丘の中腹よりエレンスバーグの牧草地の眺望
  ※写真(下): 牧草地のスプリンクラーシステム(コロンビアベースン)
 牧草には1番刈り牧草と2番刈り牧草があります。6月中旬から7月に一回目の牧草の刈り取りが行われます。これが1番牧草です。
 刈り取り後、完備された灌漑設備と真夏の高温のもと約二ヶ月間で再び牧草が成長し、8月中旬から9月に二回目の刈り取りが行われます。そこで収穫されたのが2番牧草です。栄養価は1番牧草より総体的に低下します。
気候に恵まれて成育が順調に進む年には1番牧草、2番牧草ともその刈り取り時期がそれぞれ早まり、その結果三回目の牧草が9月下旬から10月上旬に3番(刈り)牧草として収穫されます。
◆3番牧草の特徴◆
 穂がつかず、茎は短く、収穫量は少ないもののカラーは緑が濃く栄養価は1番牧草と比べても優るとも劣りません。ORIMITSU では3番乾牧草を“ロングマットソフト“として取り扱っております。柔らかい牧草を好む親ウサギ、子ウサギのエサ、また繁殖期の親ウサギの巣材におすすめしております。
エレンスバーグでの牧草刈り取り風景
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アルファルファーヘイ
 中央アジア原産の多年性牧草で、アルカリ性土壌に適することから、酸性土壌の日本では余り栽培されておりません。殆どが米国からの輸入品です。
 他の牧草に比べて粗たん白質、カルシウムの含有率が高いことに特徴がありますが、食べ過ぎると弊害も生じますので注意して給餌することが必要です。
 刈り取り回数は地域によって異なりますが、カリフォルニア州では年8回、ワシントン州では年4回程度で、そのうち日本に輸入されるのは1〜4番刈りのものです。葉部の部分が多く、感触が柔らかく、緑のものが良質とされています。

牧草の刈り取り風景(エレンスバーグ)
 
◆多年性牧草とは?◆
 牧草の種蒔は秋まきと春まきの2通りあります。チモシー牧草の場合は一度種まきされますと6年〜10年そのままの状態で毎年牧草が2回(寒冷地帯では1回)収穫されます。肥料は年に2回程度与えます。冬期には雪の下で草地は冬眠します。雪の降らない地域ではチモシーヘイは採れません。そのよい例がオーストラリアです。
 このように、一度種をまきますと多年にわたり続けて収穫できますので、多年性牧草というわけです。しかし、6〜8年(地域と土地の状態によって異なる)を過ぎますと雑草がはびこり、草地も衰えますので、土地の更新を行い、翌年から別の作物(麦類、豆類など)を作り、2〜5年の後、再び牧草地に戻します。米国では殆どの農家がこの転作(ローテーション)を行っています。良質な牧草が採れる一つの要因でもあります。
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アメリカ産チモシー牧草のくん蒸について
 
最近、ペットにおける食の安全性について、さまざまな問題が取り上げられています。
また、ORIMITSUにも、チモシー牧草の「くん蒸」について、お問い合わせが寄せられています。
「くん蒸」とは?
ORIMITSUのアメリカ産チモシー牧草は、すべて、くん蒸されたものを輸入しています。
この「くん蒸」とは、農産物を密閉されたコンテナや倉庫に入れ、薬剤をガス化して行う消毒方法のことです。
なぜ、アメリカ産チモシー牧草を「くん蒸」するのか?
アメリカ産チモシー牧草に、日本の輸入禁止植物「ムギワラ」および「カモジグサ」という、害虫のヘシアンバエが付着している可能性が高い草がまざっているためです。
もし日本でこのヘシアンバエが繁殖してしまうと、稲作や生態系に悪影響を及ぼし、取り返しの付かない事態になりかねません。

日本では1970年代より、アメリカ産チモシー牧草の輸入が始まりました。当初はこの「カモジグサ」の問題から輸入禁止となりましたが、その後、日米の植物防疫機関の合意により、「隣化水素」という薬剤でくん蒸を行うことで、輸入が再開されたという経緯があります。
現在では、アメリカの農務省と、日本の農林水産省が指導するなか、ほぼすべてのチモシー牧草が、認定を受けたくん蒸施設を持つ輸出業者から日本へ輸出されています。
「くん蒸」は安全か?
くん蒸で使用する「隣化水素」は、私たちが普段口にする雑穀類や、牛乳を生産する乳牛が食べる牧草に使用されており残留性の極めて低い安全な薬剤であること、また残留ガスの検査が、日本へ輸出される前に全ての牧草について行われ、さらに日本に到着後も、植物防疫所によって適宜、植物検査が行われるしくみであることなどからも、くん蒸された牧草の安全性は、非常に高いといえます。
「くん蒸」は大切なルールの一つ
このように、くん蒸された牧草は、人体はもちろん、ペットとして飼われているウサギ等にも影響はありません。
くん蒸を行うのは、日本の農業や環境を守りながら、安全な牧草を安定的に輸入するための決められたルールの一つなのです。
これからも、ORIMITSUでは、安全で品質の高い牧草をご提供していたいと考えております。
USDA(アメリカ農務省)認定くん蒸施設
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織光商事株式会社